支援のポイント(LD)


学童期の場合、本人は懸命に勉強をしているにもかかわらず、成績にはほとんど反映されません。
ゆえに、学習障害がある子どもは「怠けている」「親のしつけが悪い」などと思われがちですが、決してそうではありません。
周囲から誤解され、不登校やいじめなどの二次障害を引き起こさないよう、障害に対する理解を深めていただきたいと思います。
「がんばればできる!」という声かけで負荷をかけないように...。
適切な支援が必要な事、そしてまずは身近な保護者の理解、周囲の理解が必要です。

話すことが困難な場合

子どもが話した言葉を否定せずに、言葉不足の場合には、補足し、正しい表現を伝えましょう。
言葉に合った動作も、絵カードなどを用いて学習すると効果的です。

読むことが困難な場合

興味、関心をもちそうな本を選びましょう。
できるだけ大きな字が望ましいですが、一行ずつ音読の練習をしてもよいでしょう。
読むときには、隣のついて、飛ばし読みしないように、文章を指差しながら読むように援助しましょう。

書くことが困難な場合

筆順をしっかり教えましょう。
紙いっぱいに字を書いたりすることで、書くことの楽しさを伝えましょう。
その際、ほめることを忘れずに!

聞くことが困難な場合

言葉だけでなく、机写真や絵カードなどを用い、視覚的な情報も併せて提示するとよいでしょう。

計算や推論が困難な場合

まず、どこまで理解できているかを正確に把握し、順を追って細かく丁寧な指導が必要です。
苦手意識があるため、さらに嫌いにならないように、気をつけましょう。

運動動作が困難な場合

手指の巧緻性や、目と手の協応を高めるために、ビーズ通しや、鍵盤ハーモニカ...等の、子どもが興味を持って取り組めるような課題を用意しましょう。
継続できるような課題が望ましいです。
運動面では、基本動作を根気よく、できるようになるまで導きましょう。

行動の自己調整が困難な場合

子どもが安心できる環境設定をしましょう。
まず情緒が安定することが大切です。
SSTなど、社会生活技能を身につけるトレーニングもありますが、まずはこれが基本でしょう。

対人関係が困難な場合

定型的な挨拶や返事などは、毎日の積み重ねが大切です。
当たり前になりがちな挨拶ができたときには、ほめることを忘れずに!
友達とトラブルになったときには、その状況をよく話し合い、どうすれば?を一緒に考えましょう。
常にポジティブフィードバックの姿勢が大切です。