幼稚園の中退と新しい受け入れ


幼稚園中退


そうこうしながらも、息子の幼稚園入園準備は着々と進み、めでたく入園式の日を迎えました。
が・・・・
その日から私達両親の悪夢な日が始まりました。


まず、入園式の日。
皆教室に入ると良い子に先生の話を聞いてます。
が、息子。
一番前の席に座っていたのはいいんですが、何だか落ち着かない様子で、隣の席の子にちょっかい出してます。


何だか、一日を通して、この子ってこんなに何も出来ない子だったっけ?とかなりの強いショックを受け、かえる間際に先生にどうぞよろしくお願いしますとご挨拶した所、先生は逆に「まだ慣れてないだけですから」とニッコリ。


が、翌日からの幼稚園生活は地獄そのものでした。


バス通園だった息子。
毎日毎日午後3時頃になると、幼稚園から連絡が入ります。

今日はこうでした。
こう言う事が苦手なようです


はぁ・・・・家ではしっかりと言い聞かせも躾も出来る範囲でしっかりとしていたつもりなのですが、こんなに家の中でと外での差があるとは想像もしてませんでした。


そして、1週間が終わる木曜日に先生から連絡があり、「明日、直接ご自分の目でお子さんの様子を見に来てください」との事。
隠れて見に行きましたが、それはそれは凄いものでした。


教室ではじっと座ってない。
園庭では遊具の遊び方を先生が指導してましたが、遊びたい気持ちを抑えられない息子は、一人で遊具に駆け上り・・・・・


その翌週の半ばに園長先生をも含めてお話し合い。
てっきり退園を迫られるのかと思ってましたが、逆にそんなに悲観的にならずに〜と励まされました。
今思えば、その話し合いって一体何だったのか?


そして、そう言う息子の様子を見て、ネットで色々と調べた結果、思い当たる言葉が引っかかりました。


そう、ADHD注意欠陥多動性障害)。
まさかと思いつつも、市の臨床心理士さんに紹介状を頂き、専門医の門を叩く。


その週の週末の初診で出ました。

お子さんは典型的なADHDですね


その診断のショックも大きく、何だか目の前真っ暗な状態で幼稚園にその旨を連絡。


すると園長からの言葉。


●加配も簡単ではないんですよ
●来週参観日があるのですが、普段Yuuちゃんがお友達とかに手をあげているのを見て、他の保護者の方はどう思われるだろうか。
●今の所は園には何もクレームは上がってはいませんが、もし上がってきたらどう対処すればいいのか分からないんですよ。
●もしかしたら、入園前から障碍と言う事は分かっていて隠して入ったんではないですか?
●障碍と分かっていてもうちの園を選びましたか?
●このままうちの園にいても、後々付いていけなくなって困るのはYuuちゃんですよね。
●私の頭の中は幼児教育の事でいっぱいで、障碍の事は全く分からないんです。
●担任の先生も自分で面接したお子さんだったので、責任を感じているんですよ。


などなど。
もうね、反論する気力すらなかったですよ。
あれぇ?この前の話とは全然違うじゃないの?それが本音って事か。。。


と言う事で、そう言う園とはこちらからおさらば・・・・と言う事で自主退園させて頂きました。
この園長・・・教育とは何ぞやと言う事を履き違えているとしか思えない。
まぁ・・後々になっていろいろと聞いた噂では、幼稚園設立時から色々な良くない噂はあったらしい。
幼稚園協会での会合の席でも、「今年は障害児は入ってこなかったから楽だ〜」とかちょっと他にも聞くに堪えない事が多々あったそうで・・・・


ま、それでも、今となってはやめて正解でした。
でないと、今の幼稚園とは出会えなかったわけですからね。

新しい幼稚園との出会い


幼稚園を辞めて半年。
あちらこちらの幼稚園を当たって見るが、どこも障害児がいると言う事であっけなく断られつづけていた最近。
ここでだめだったらもうどこにもないわと言うところで、だめもとだ!!!と当たってみた幼稚園。


見事受け入れしていただける事になりました。


そこの幼稚園の方針として

「私達は障害児を障害児としてみておりません。確かに診断名があると、その子の対応をする時にその障碍なりの対応と言うのがありますので、とても良いヒントになるとも思ってます。しかし、子供は皆一緒ではありません。それぞれに個性を持っています。当園ではその個性を大事にし、その子にあった指導を心がけてます。


しかし、言葉はしっかりしてるし、他の子と同じ事をしたがるし、リトミックなども一緒にやりたがってしかも初めてなのに、ちゃんとやれてたし、行くよ〜と言うと、駄々をこねるわけでもなくちゃんと着いて来ていたし、知らないお友達ともちゃんと遊べていたし、想像していた以上に、全然許容範囲のお子さんです。

との事。


結局、それから数回の母子通園を経て、とても息子ががお友達が大好きで、幼稚園が大好きでと言う息子の熱意が幼稚園側に通じたのか、入園が許可されました。


今はまだ入園準備に追われている段階ですが、何と言うかとてもすがすがしい気持ちです。
なんだろう・・・以前2週間だけ通って辞めた幼稚園は、何一つ息子の事を理解してくれなかった。
ADHDと言っただけで引いてしまって、理解をしようともしなかった。


でも、今度の幼稚園は担任の先生や園長先生だけでなく、全ての先生方が話し合ってこう言うお子さんがいます、とても幼稚園を欲してますと言う事で、全員一致で入園を許可してくださいました。
とてもありがたい事です。


理解をしてくれる人がいる。
そして、そこに通える息子。
私達親子にとってはそれはもう天国のような場所です。
入園後には様々なトラブルを起こす事もあるでしょう。
また私もいつか涙を流す日もあるでしょう。


でも、今度ばっかりは、いつも前向きにいられる私がいるように思います。