教室からの脱走・・・


学校生活に入り、まず初日がパニックでしたが、その後はパニックを起こす事はありませんでした。
が、始まったのが教室からの脱走。
学校へ登校し、1時間目の授業はまぁ受けれる。
2時間目にでもなると、もう座っていられなくなり、教室から脱走する日々。


脱走してからの行き先は、支援級にあるプレイルームか、クラスの隣にある理科準備室の前に置いてある水槽の前。
場所が限られていた事もあって、学校の先生方も「行き先が固定でわかっているので、徐々に対処して行きます」との事。


入学して2週間目にもなると、色んな先生方とお話させて頂いた際に、


担任の先生・・「最近段々教室を抜けたくなる時の様子がわかって来た」

支援級先生・・「Yuuくんにはクールダウンの時間が必要なのかもね」「ものすごく頑張って我慢した後は少しの気分転換があればまたもう一度頑張れる」

保健室先生・・「行き先はいつも確認出来てるから大丈夫」

カウンセラー先生・・「べったりつくと甘える傾向にあるから、たまには突き放しながらも目は離さない対応が必要」


などなど、それぞれにきちんと対応策を考えてくださっており、学校全体でYuuに対するフォロー体制が出来上がっておりました。
ただただ、感謝するばかりの学校生活のスタートです。


そのおかげで、入学して2週間も過ぎた頃から、少しずつ脱走して教室を離れる時間も短くなり、プレイルームに行っても水槽の前に行っても5分や10分もすれば教室に戻ってくるようになり、手の空いている先生方の声掛けなどによって、遊びの場のプレイルームから職員室へ場所が移動し、職員室で手の空いている先生と一緒に勉強をしたりしてました。


4月の最後の週になると、今度は既に教室の脱走する時の意味が「クールダウン」に変わり、本人の意思で「少しだけ階段のところで気持ちを落ち着けて来ます」と、脱走前には先生に一言言い、本当に階段の所に一人座り、膝を抱えながら何やら考えた後、やはり同じくらいの時間、5分や10分くらいすると一人で教室に戻ってくる・・・と言う風に変化して来ました。


それが5月のGWが終わった頃くらいまであり、第2週からは薬物治療を始めましょうと専門医とも話し合ったこともあり、お薬を服用する事になったのですが、その事により、教室からの脱走は終止符を打つ事になります。


が、それまで約1ヶ月でほとんど教室にいない状態から、遊びではなく、クールダウン方式まで持って行ってくれた先生方の指導力に驚きと感謝の気持ちでいっぱいでした。