通級による指導

通級による指導は、小・中学校の通常の学級に在籍している軽度の障害のある児童生徒に対して、各教科等の指導は通常の学級で行いつつ、障害に応じた特別の指導を特別の場で行うという特別支援教育の一つの形態です。


通級による指導を行う場は、制度化される前は「通級学級」と呼ばれていました。


しかし、「学級」という用語は児童生徒が在籍していることが前提であり、通級による指導では児童生徒は「通級」するのであって、在籍している訳ではないため、「学級」という概念と区別するため「教室」という言葉を使い「通級指導教室」と一般的に呼ばれています。


通級による指導を受ける児童生徒は、各教科の大部分を通常の学級で受け、障害に応じた特別の指導(自立活動の指導が原則)を週1〜3時間程度受けます。
つまり、通級による指導の中心は、盲・聾・養護学校の学習指導要領における自立活動の指導にあたるものとなります。


通級による指導の授業時間数は、「自立活動」及び「教科指導の補充」を併せて、年間35〜280単位時間(週1〜8単位時間程度)までを標準とします。


また、LD、ADHDの児童生徒については、年間10単位時間(月1単位時間程度)の指導を下限とします。


通級による指導には、自校に設置されている「通級指導教室」に通う「自校通級」と、他校に設置されている「通級指導教室」に通う「他校通級」があります。


「他校通級」では移動する時間が必要となるため、放課後などに通級による指導を受ける場合もあります。