薬物治療の開始(リタリン)


リタリンを飲みだしたのが5月17日から。
約入学してから1ヶ月ちょっと過ぎた頃でした。
5月の後半には小学校に入学して初めての運動会もあると言う事からも、タイミング的にはちょうど良かった気がします。


まずリタリンを飲み始めて最初に現れた副作用が、食欲不振でした。
それまでは給食を毎日全部食べてお代わりもしていたYuuでしたが、リタリンを飲むようになってからさっぱりと食欲がなくなり、ひどい時は牛乳を数口のみ・・・と言う日もあったようです。


それからしばらくして担任の先生に様子を伺った時、リタリンは効いている。
教室からの脱走もなくなったし、授業中の集中力もある。
しかし、お薬の効果がなくなる頃にはそのリバウンドなのか、激しくハイテンションになってしまうYuuもいたようです。


その後専門医にも相談し、お薬が切れる頃、Yuuは3時間目の休み時間に2回目のお薬を飲むと言う事になりました。
専門医からは、学校が許すのであれば担任の先生か保健室の先生にお願いして・・・とのお話でしたが、我が家ではYuuと話し合った結果、「病気を治すのは自分自身。最初は忘れる事もあるかもしれないけど、自分の意思でお薬を飲もう」と言う事になり、自分で毎日2回目のお薬を飲む事になります。


筆箱の中にお薬入れを私が作り、そのお薬入れの外側には「3時間目の休み時間にお薬を飲む事」と書いてやり、飲み終わったお薬の入っていた袋も必ず持ち帰るようにし、きちんと飲んだかどうかの確認も怠らないようにしました。


何度かは飲み忘れもありましたが、次第に本人の自意識の中に自然に3時間目の休み時間にはお薬を飲む!と言う事が習慣になり、何も言わなくてもきちんと飲んで帰ってくるようになりました。


お薬の効果は、Yuuにとって絶大なるものがあり、願って止まなかった「お友達と楽しく過ごす」と言う「夢」もかない、お薬の力を借りて、少しずつ問題点が改善されつつありました。


その時に学校の担任の先生から聞いた言葉。


「お薬は飲めば治るというものではないようですね。お薬を飲んでいる間に、効いている間に正しい行動や正しい思考を定着させ、お薬が無くてもその正しい事が出来るように指導していかなくてはならないと、支援級などの先生からも指導を受けました。私もできる限り頑張らせて頂きたいと思います」


との事でした。
本当にこの1年は先生方に感謝して何度涙をこぼした事でしょう。


週末の土日にはリタリンは飲んでないYuuでしたが、普段の日常、お薬を飲んで頑張っていた成果で、土日には飲まずともお友達同士の関係には大きな問題もなく、また、お友達同士で注意をし合ってくれるという強い味方も出来、次第にYuuがどんどん成長して行くのが目に見えるようになりました。